公園のベンチに座る通訳さんの名前はトリノさん。彼女は鳥の言葉が分かります。毎朝、鳥たちのニュースを聞いて、町の掲示板に「鳥だより」を貼り出すのが日課です。
ある朝、ハトたちが騒いでいました。「いつものおじいさんが、三日も来ていない」。おじいさんはいつもパン屑を持って来る、独り暮らしの老人でした。
トリノさんは町会の人に知らせ、皆でおじいさんの家を訪ねました。おじいさんは風邪で寝込んでいたのです。助けが早く入って、おじいさんは大事に至りませんでした。
数日後、元気になったおじいさんがベンチに戻ってくると、ハトたちが嬉しそうに舞い降りました。トリノさんは掲示板に書きました。 「鳥だより:おじいさん、復帰。ハトたち、大喜び」
鳥と言葉の通じる町は、誰のことも見落とさない町なのです。