町外れの丘で昼寝をすると、皆が同じ夢を見ます。大きな木の下でピクニックをする夢。そこには、遠くに住む人も、もう会えない人も、にこにこしながら集まっています。
少女ノンは、転校して遠くへ行った親友と、この丘の夢で再会しました。 「ここ、すごいね。眠れば会えるんだ」 「うん。だから寂しくない。夜の夢と、ここの夢と、二回も会える」
丘の夢では、誰も急ぎません。お弁当を分けて、他愛のない話をして、夕方の光の中で「またね」と言います。目覚めると、不思議と心が温かくなっていて、現実でも手紙を書こう、電話をしようという気持ちが湧いてきます。
町の人々は言います。昼寝の丘は、会いたい気持ちの休憩所なのだと。会えない時間も、無駄ではないのだと。