雷の子、ライタは悩んでいました。彼は雷の子どもなのに、大きな音が怖いのです。ドーンという音に、自分でびっくりして泣いてしまいます。
地上の祭りの日、ライタは太鼓の音を聞きました。人間の太鼓は、腹に響く大きな音なのに、怖くありませんでした。太鼓職人の老人は言いました。 「太鼓の音はね、脅かす音じゃない。皆の心を一つにする音だ」 ライタは老人に弟子入りしました。太鼓の打ち方を覚え、音の強弱を学びました。
次の夏、ライタは雲の上から、祭りの太鼓に合わせて、自分もそっと雷を鳴らしました。ゴロゴロと、リズムのある、優しい雷でした。地上の子どもたちは歓声を上げました。 「今年の雷は、太鼓みたいだ」
ライタは雲の上で笑いました。怖かった音が、誰かの楽しい音に変わったのです。