第74話 窓辺の鳥

やさしい不思議の本 著者:しおりさと

三年二組の教室の窓辺に、毎朝、青い小鳥が来ます。国語の時間になると窓の外の枝に止まって、まるで授業を聞いているようでした。子どもたちはその鳥を「アオ先生」と名付けました。

クラスで飼育委員をしている少女サキは、アオ先生のために、窓辺に小さな水皿を置きました。風の強い日も、雨の日も、アオ先生は来ました。卒業が近づいた三月のある朝、アオ先生は窓辺に、小さな青い羽を一枚残して、それきり来なくなりました。

卒業式の日、サキは言いました。 「アオ先生は、私たちを見届けに来てくれてたんだね」 先生は頷きました。「きっと来年は、一年生の教室に行くよ。見守りは、鳥の仕事だからね」

羽は、教室の本棚に大切に飾られました。