老舗の本屋には、小さなロボット店員がいます。名前はページ。三代目の店主が、若い頃に趣味で作ったロボットです。ページは、お客の足音で、その人に合う本が分かるのだそうです。
受験に落ちて落ち込む学生が来ました。ページはカタカタと歩いて、棚から一冊運んできました。失敗した人々の再起の物語でした。 「……ロボットに、励まされた」 学生は笑って、本を買いました。
店主は言います。「ページの選書は、時々私より当たるんです。足音には、その日の心が出ますから」
ページは今日も、カタカタと店内を歩きます。本と人を結ぶ、小さな店員として。